【ネットワーク】媒体共有型のネットワーク

概要

ネットワークは通信媒体の使用方法という視点で見ると、媒体共有型と媒体非共有型に大別する事が出来ます。ここでは媒体共有型について解説していきます。媒体共有型のネットワークはその名の通り通信媒体を複数の端末で共有するネットワークです。この方式は同じ経路を使用してデータの送受信を行うため半二重通信となり、通信の優先権を制御する仕組みが必要となります。

コンテンション方式(CSMA方式)

コンテンション方式とはデータの送信権を競争で奪い取る方式のことで、各端末がデータを送信したいタイミングで送信路を使用してデータ送信を行います。万が一複数端末が同時にデータを送信した場合、データの衝突(コリジョン)が発生しデータが破損します。このため混雑時には通信性能が低下します。

CSMA/CD方式

CSMA方式から衝突を早期に検出して通信路を開放する制御が加えられた方式です。手順としては下記のような流れです。

            手順
通信路が開いている事を確認する。
データを送信する。
送信終了まで電圧を監視することでコリジョンを検知する
コリジョンが発生すればジャム信号を発信後、データの送信を停止する。
乱数で決められた時間待ってからデータを再送する。

※ ジャム信号を受信した端末でも同様にデータ送信を停止後に乱数で決められた時間待ってから再送する。

トークンパッシング方式

トークンパッシング方式ではトークンと呼ばれるパケットをネットワークに接続された端末上を巡回させる事で送信権を制御する方式です。この方式ではコリジョンが発生せず、すべての端末が平等に送信権を得られる一方で、誰も使用していないときでもトークンの到着を待つ必要があります。その為、データリンクの性能を100%出すことは出来ないが、混雑時にも一定の性能を維持する事が出来ます。バリエーションとしてトークンを複数個巡回させる方式もあります。

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