DE082:表計算ソフトのデータファイルに対して、目的の並び替えになるように複数キーのソート条件を設定ができる
データを管理する際、単純に1つの条件だけで並び替えることに限界を感じたことはありませんか?例えば、「部署名」でまず昇順に並べ、その後さらに「社員番号」で並び替えたい、といった複数条件でデータを整理したい場合があります。複数キーを使った並び替えを覚えることで、必要な順序に効率的にデータを整理することが可能です。本記事では、Excelで複数キーを使って並び替える方法を詳しく解説します。
複数キーで並び替えを行うメリット
複数キーでの並び替えは、以下のような場面で特に効果を発揮します:
- データの視認性が向上
データが複数の条件に基づいて整理されるため、レポート作成や分析時に見やすくなります。 - 誤ったデータの入力チェック
データの一貫性を確認しやすくなり、入力ミスが発見しやすくなります。 - 効率的な検索と参照
複数の条件を元に並び替えることで、目的のデータを探しやすくなります。
Excelで複数キーを使ってソートする方法
Excelで複数のキーを使ったソートは簡単です。以下の手順で行ってみましょう。
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ソートしたいデータ範囲を選択 ソート対象となるデータ全体を選択します。ソート対象の列だけではなく、全体のデータを選ぶことで、データ全体の関係性を保ちながら並び替えられます。
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第二キーを追加 「レベルの追加」をクリックし、次にソートしたいキー(例:社員番号)を設定します。ここでも、昇順・降順を選択可能です。
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ソートを実行 全ての条件を設定し終えたら、「OK」をクリックして並び替えを実行します。複数の条件に基づいた並び替えが完了です。
応用例:昇順・降順の混在や数値・文字列データの並び替え
実際の業務では、昇順・降順が混在したり、数値と文字列が混在するデータを並び替えるケースもあります。たとえば、「部署名」は昇順、「社員番号」は降順で並び替えたい場合や、数値とアルファベットが混在しているデータをソートする方法も、同じ手順で設定できます。
Excel VBAを使った自動ソート
手動でのソートは便利ですが、頻繁に同じデータをソートする場合は自動化が望ましいです。以下のVBAコードを使うと、A1~B100セルを簡単に複数キーによる並び替えが自動化できます。
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Sub MultiKeySort() ' データ範囲を選択し、並び替えを自動化する With ActiveSheet.Sort .SortFields.Clear ' 部署名(Column A)で昇順ソート .SortFields.Add Key:=Range("A2:A100"), Order:=xlAscending ' 社員番号(Column B)で降順ソート .SortFields.Add Key:=Range("B2:B100"), Order:=xlDescending ' ソートを適用 .SetRange Range("A1:B100") .Header = xlYes .Apply End With End Sub |
VBAコードの解説
SortFields.Add
で、各ソート基準を設定します。1つ目のキーは「部署名(Column A)」、2つ目は「社員番号(Column B)」です。.Order
で昇順(xlAscending
)か降順(xlDescending
)を指定できます。.Apply
で設定したソートを適用します。
このコードを実行すれば、スプレッドシート内のデータを瞬時に並び替えられるので、大量のデータを効率よく整理できます。
まとめ
複数キーを使った並び替えは、データをより詳細に整理するための強力な手法です。業務において、データの見やすさや精度を向上させ、効率化を図ることができます。VBAを使えば自動化も簡単にできるので、日常業務の負担を軽減するためにもぜひ試してみてください。データサイエンティスト検定DE082のスキルに対応した知識として、これらのポイントを理解し、実践に活用してください。
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