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ネットワーク配線の種類と特徴|選び方解説

ネットワーク

この記事でわかること

・ネットワークの配線に使われる物理的な通信媒体の種類と特徴
それぞれの長所・短所や、利用シーンの違い
どのような基準で選ぶと失敗しないか

「ネットワーク配線にどのケーブルを選んだらいい?」「無線と有線は何が違うの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では主要な通信媒体について分かりやすく説明します。

ネットワークを構築・運用する際に、通信媒体の選択は後から変更しづらい重要なポイントです。
ぜひここで基礎を押さえておきましょう。

概要

ネットワークにコンピューターをつなぐ際には、データを物理的に運ぶための通信媒体が必要です。
この媒体には、電気信号を伝えるケーブルや、電波・光を使う無線・光ファイバーなど様々な種類があります。

媒体によって、「伝送できる距離」、「通信速度」、「ノイズへの強さ」、「コストや施工の難易度」が大きく変わるため、用途や環境に応じた選定が不可欠です。

同軸ケーブル

同軸ケーブルは、中心導体を絶縁体とシールドで囲んだ構造を持ち、外部ノイズの影響を受けにくいのが特長です。

10BASE5(Thick Ethernet)
・太いケーブルを使い、最大500mの長距離伝送が可能
ケーブルに沿ってAUIポート(物理的な接続口)を設置し、トランシーバーを増設
頑丈だが施工や増設が大変

10BASE2(Thin Ethernet)
・細いケーブルで最大185mまで伝送可能
T型BNCコネクタで簡単に分岐でき、設置は比較的楽
増設時に一時的にネットワークを停止させる必要があり、運用に注意

選ぶポイント
現在ではLAN配線として同軸ケーブルを新設するケースは少なく、主に古いネットワークの保守・置き換えで登場します。

ツイストペアケーブル

もっとも一般的なLANケーブルです。2本の導線を対にして撚り合わせることでノイズを打ち消し合い、電磁波の干渉を減らします。

UTP(Unshielded Twisted Pair)
シールドなし。安価で軽く敷設しやすいが、外部ノイズには弱い

STP(Shielded Twisted Pair)
導体ペアを金属箔や編組で包み、電磁波から保護
ノイズが多い工場やデータセンターで有効だが、ケーブルが高価で配線も複雑

カテゴリ(通信速度)

カテゴリ 通信速度 代表例
CAT3 ~10Mbps 10BASE-T
CAT5 ~100Mbps 100BASE-TXなど
CAT5e ~1Gbps 1000BASE-T
CAT6 ~1Gbps 1000BASE-T
CAT6A ~10Gbps 10GBASE-T

これらはケーブルに印刷されているので確認できます。現在の一般家庭ならCAT5e~CAT6が主流です。

光ファイバーケーブル

光信号を使うため、電磁波の影響を受けず、同軸やツイストペアでは届かない距離・速度を実現できます。

マルチモード
コア径が太く、光が多経路を反射しながら進む。100Mbps程度の距離や社内LANに。

シングルモード
数μmの細いコアで、光が直線的に進む。長距離かつ10Gbps超の通信に。

どんなときに使う?
・大規模ビル間、都市間ネットワーク
将来10Gbps以上を見込む社内幹線
FTTH(光回線)

ただし施工や端末機器が高額で、融着(溶かしてつなぐ作業)に専門技術が必要です。

無線

物理ケーブルがいらないため、レイアウト変更や機器の移動が自由になるのが魅力です。

無線LAN(Wi-Fi)
2.4GHz帯(障害物に強い)と5GHz帯(高速で混雑しにくい)を用途により使い分け

赤外線(IrDA)
数メートルの距離で、障害物があると通信できない

マイクロ波・衛星回線
長距離中継(離島や山間部)で使われる

まとめ|通信媒体を選ぶときのポイント

・小規模オフィス・家庭:UTPケーブル(CAT5e/CAT6)で十分
工場やノイズが多い環境:STPケーブルがおすすめ
データセンター・将来10Gbps以上を想定:光ファイバー
配線が難しい場所や可搬性:無線LAN

媒体選びは「通信速度」「距離」「コスト」「施工難易度」のバランスがカギです。
長期的な拡張も見据えて選ぶと、後で大きなトラブルを防げます。


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