本記事で解決できる課題
- TCP/IPの受信処理の全体像を理解したい
- ネットワーク通信における各層の役割を詳しく知りたい
- 具体例を用いて受信処理の流れをイメージしたい
TCP/IP通信におけるデータ受信の仕組みは、ネットワーク技術を学ぶ上で重要な基礎知識です。しかし、各層の役割や具体的な処理の流れが曖昧なままだと、トラブル発生時の原因特定や対策が難しくなる可能性があります。本記事では、電子メールを例に挙げながら、TCP/IPの受信処理を順を追って分かりやすく解説します。
パケットの受信処理の流れ
TCP/IP通信での受信処理は、以下の4つのステップで進行します。
① ネットワークインターフェースの処理
- データの受信と宛先確認
受信したイーサネットフレームの宛先が自分のMACアドレスであるかを確認します。
処理フロー- 自分宛でない場合:データを破棄
- 自分宛の場合:次に進む
- イーサネットタイプの確認
フレーム内のイーサネットタイプフィールドを参照し、上位プロトコル(IP、ARPなど)に対応する処理ルーチンにデータを渡します。処理ルーチンが存在しない場合、データは破棄されます。
② IPモジュールの処理
- IPアドレスの確認
受信したデータが自分のIPアドレス宛かをチェックします。- 自分宛の場合:次の層に進む
- ルーターの場合:経路制御表を参照して転送
- 上位層プロトコルの識別
IPヘッダー内のプロトコルフィールドを参照し、TCPまたはUDPにデータを渡します。
③ TCPモジュールの処理
- データの整合性チェック
TCPはチェックサムを用いてデータが破損していないかを確認します。- データが破損している場合:廃棄し、再送要求を送信
- データが正常な場合:次に進む
- 確認応答の送信
正常に受信したことを送信元に通知します。送信元は確認応答が届くまで再送を繰り返します。 - ポート番号の確認
TCPヘッダー内のポート番号を参照し、対応するアプリケーションにデータを渡します。
④ アプリケーションの処理
- データの解析
受信したデータが電子メールの場合、宛先情報を解析し、受信者のメールボックスを確認します。
処理例:電子メール- メールボックスが存在する場合:データを保存
- メールボックスが存在しない場合:エラーを送信元に通知
- 保存時に障害が発生した場合:異常終了メッセージを送信
改善ポイントと補足情報
- 宛先確認の具体例
「MACアドレスが異なる場合データを破棄する」という処理は、例えば無線LANネットワークにおいて、他の端末に向けられた通信を自分の端末が処理しない仕組みとして理解できます。 - TCPの役割の強調
TCPがデータの信頼性を担保する仕組み(確認応答や再送)について強調しました。
まとめ
TCP/IPでの受信処理は、ネットワークインターフェース層からアプリケーション層まで、階層的に進む明確なプロセスです。本記事で解説した内容を参考に、それぞれの役割を理解し、ネットワーク通信を効率的に運用できるようになりましょう。
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