データサイエンティスト検定のスキルチェックリストDS162及びDS155に関する解説を行います。
DS162:機械学習のモデルを使用したことがあり、どのような問題を解決できるか理解している(回帰・分類、クラスター分析の用途など)
1. 回帰(Regression)
数値データの予測手法で、入力変数から連続的な出力変数を予測します。
売上や気温、価格の予測に使われます。
2. 分類(Classification)
データを異なるカテゴリに分ける手法で、各データポイントのカテゴリを予測します。
スパムメールの検出や病気診断に利用されます。
3. クラスター分析(Clustering)
データを似た特徴を持つグループに分ける手法で、ラベルなしのデータからグループを発見します。
顧客セグメンテーションや異常検知に用いられます。
4. 強化学習(Reinforcement Learning)
エージェントが環境と相互作用しながら行動を学び、報酬を最大化する手法です。ロボット制御や自律運転車の運転行動に使われます。
これらの手法は異なる問題に対応するために設計されていますが、実際には組み合わせて使用することもあります。モデル選択には、解決したい問題の性質やデータの種類を考慮することが重要です。
DS163:「教師あり学習」「教師なし学習」の違いを理解している
教師あり学習(Supervised Learning)
ラベル付きデータを使ってモデルをトレーニングします。各入力データには正解が付与され、モデルはこれを基に入力と正解の関係を学習します。
用途
回帰(例: 不動産の価格予測)や分類(例: スパムメールフィルタリング)に使用されます。
手法の例
- 線形回帰
- ロジスティック回帰
- サポートベクターマシン(SVM)
- 決定木
- ニューラルネットワーク
教師なし学習(Unsupervised Learning)
ラベルなしデータでモデルをトレーニングし、データ内のパターンや構造を自動的に発見します。
用途
クラスター分析による顧客セグメンテーションや、主成分分析による次元削減などに使われます。
手法の例
- K-平均法(K-means)
- 階層的クラスタリング
- 主成分分析(PCA)
- t-SNE(t-Distributed Stochastic Neighbor Embedding)
特徴 | 教師あり学習 | 教師なし学習 |
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データ | ラベル付きデータが必要 | ラベルなしデータが使用される |
目的 | 入力データとラベルとの関係を学習し、予測や分類を行う | データの構造やパターンを発見し、グループ化や次元削減を行う |
出力 | 予測値やクラスラベル | データのクラスタや特徴(次元削減結果) |
利用例 | スパムメール検出、画像認識、価格予測 | 顧客セグメンテーション、データの可視化 |
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