DS155:RMSE(Root Mean Square Error)、MAE(Mean Absolute Error)、MAPE(Mean Absolute Percentage Error)、決定係数といった評価尺度を理解し、精度を評価できる
機械学習や統計分析において、モデルの精度を評価することは重要です。本記事では、代表的な評価指標であるRMSE(Root Mean Square Error)、MAE(Mean Absolute Error)、MAPE(Mean Absolute Percentage Error)、決定係数(R²)について解説します。
この記事で解決できる課題
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誤差をどのように評価すればよいかわからない
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RMSEやMAEの違いが理解できない
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どの指標を選べばよいのか迷っている
これらの疑問に対して、それぞれの指標の特徴や適用場面を解説し、適切な評価指標の選び方を説明します。
RMSE(Root Mean Square Error)
RMSE(平方平均二乗誤差)は、予測値と実際の値の誤差の二乗平均の平方根を取ったものです。
特徴
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大きな誤差に敏感:誤差を二乗するため、極端な外れ値(異常値)があるとRMSEが大きくなります。
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単位が元のデータと同じ:直感的に解釈しやすいですが、外れ値に影響されやすい点に注意が必要です。
使用場面
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外れ値を特に重視したい場合
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予測誤差の平均を直感的に把握したい場合
MAE(Mean Absolute Error)
MAE(平均絶対誤差)は、予測値と実測値の誤差の絶対値の平均を求めたものです。
特徴
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外れ値に比較的影響を受けにくい:RMSEと異なり二乗を取らないため、大きな誤差が過度に影響を与えません。
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単位が元のデータと同じ:RMSEと同様、解釈しやすい指標です。
使用場面
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外れ値の影響を抑えつつ、全体の誤差を評価したい場合
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予測の誤差を単純に測定したい場合
MAPE(Mean Absolute Percentage Error)
MAPE(平均絶対パーセンテージ誤差)は、誤差を実測値に対する割合で示し、それを平均した指標です。
特徴
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スケールに依存しない:パーセンテージで誤差を示すため、異なるデータセット間で比較しやすい。
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実測値が0に近いと計算が不安定:0に近い値を持つデータでは、極端な誤差が発生する可能性があります。
使用場面
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単位の異なるデータを比較したい場合
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誤差を相対的に評価したい場合
決定係数(R²)
決定係数(R²)は、モデルがどの程度データの変動を説明できているかを示す指標です。
特徴
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1に近いほど良いモデル:1に近いほど説明力が高く、0に近いとランダムな予測と変わらない。
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負の値を取ることもある:モデルが平均値を用いた予測よりも精度が低い場合、負の値を取ることがあります。
使用場面
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回帰モデルの適合度を測定したい場合
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予測の説明力を評価したい場合
まとめ:どの指標を使うべきか?
指標 | 特徴 | 使用場面 |
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RMSE | 外れ値に敏感、単位は元のデータと同じ | 外れ値を考慮したい場合 |
MAE | 外れ値の影響が少なく解釈が簡単 | 誤差をシンプルに測定したい場合 |
MAPE | パーセンテージで表現、異なるデータ間で比較可能 | スケールの異なるデータを扱う場合 |
決定係数(R²) | モデルの説明力を評価 | 回帰モデルの適合度を知りたい場合 |
適切な指標を選ぶことで、モデルの精度を正しく評価し、より良い改善策を見つけることができます。あなたの目的に合った指標を活用して、より精度の高い分析を行いましょう!
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