データリンク層とは？フレーミングやエラーチェックを解説

「データリンク層ってどんな役割があるの？」と疑問に思ったことはありませんか？この記事では、OSI参照モデルの第２層「データリンク層」について、デバイス間の通信を安定させる仕組みやエラーチェックの機能を詳しく解説します。

データリンク層の概要

データリンク層は、OSI参照モデルの第２層で、物理的に接続されたデバイス間でデータの送受信を行います。この層では、通信エラーの検出や修正、データフレーミングといった機能が提供され、通信が安定して行われるようにサポートします。

データリンク層の主な役割

通信の品質を保つために「フレーミング」、「エラーチェック」、「フロー制御」を行います。これにより、物理的な接続の上でデータが正確に伝達される仕組みを作ります。

フレーミング（データのパッケージ化）

データを「フレーム」と呼ばれる単位に分割して送信します。これにより、受信側でデータの開始点と終了点を正確に認識でき、複数の通信が同時に行われても混乱しません。

エラーチェックと訂正

パリティチェックやCRC（巡回冗長検査）があり、データの一部が破損しても、正しいデータを復元したり再送信を要求したりして、データ送信中に発生するエラーを検出・訂正します。

フロー制御

送信側と受信側の処理速度が異なる場合、送信が速すぎると受信側で前のデータを処理する前に到着してしまい、処理できないことがあります。フロー制御は、通信速度を調整してこの問題を防ぎます。

代表的なプロトコル

データリンク層で使われる主要なプロトコルには、以下のものがあります。

イーサネット

イーサネットは、LANで一般的に使用されているプロトコルで、MACアドレスを使ってデバイス間の通信を管理します。データのパケットが目的のデバイスに正確に届くように、フレーミングとエラーチェックの機能を備えています。

PPP（Point-to-Point Protocol）

PPPは、2台のデバイス間でのポイントツーポイント接続に使用されるプロトコルで、インターネット接続にも広く使われています。PPPは、データの送受信の確立やエラーチェック、圧縮を行い、安定した通信を提供します。

データリンク層とネットワーク層の違い

データリンク層とネットワーク層の違いは、その通信範囲と使用するアドレスです。

• データリンク層: 物理的に接続されたデバイス間の通信を管理し、MACアドレスを使用します。
• ネットワーク層: 異なるネットワーク間での通信を管理し、IPアドレスを使用します。

まとめ

データリンク層は、物理的に接続されたデバイス間での通信を安定させるための重要な役割を担っています。エラーチェックやフレーミングの機能を理解することで、ネットワーク通信の基礎をしっかり押さえることができます。イーサネットやPPPなどのプロトコルを通じて、デバイス間の効率的かつ正確な通信を実現しています。