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標本抽出法とは?単純無作為抽出・層化抽出・系統抽出をわかりやすく解説

標本抽出法 数学・統計
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はじめに

母集団のすべてを調べられないときは、一部を標本として選び、その結果から全体の傾向を考えます。しかし、標本はどのように選んでも同じというわけではありません。選び方によって、標本が母集団をどの程度代表できるかが変わります。

標本抽出法とは、母集団から標本を選ぶための方法です。この記事では、代表的な単純無作為抽出・層化抽出・系統抽出の考え方と違いを、同じ調査例を使って整理します。読了後には、3つの方法がどのように標本を選ぶのかを説明できるようになります。

この記事で分かること

  • 標本抽出法とは何か
  • 単純無作為抽出・層化抽出・系統抽出の違い
  • 3つの方法をどのような場面で使い分けるか

標本抽出法とは

標本抽出法とは、調査対象となる母集団から、実際に調べる一部の対象である標本を選ぶ方法です。母集団と標本の基本的な違いは、母集団と標本とは?母平均と標本平均、不偏分散の違いを解説で確認できます。標本の選び方は、あとで計算する平均や割合の意味にも影響するため、推定や検定へ進む前に押さえておきたい基礎です。

例えば、従業員1,000人の会社で100人を調査するとします。100人を完全に無作為に選ぶのか、部署ごとに分けて選ぶのか、名簿から一定間隔で選ぶのかによって抽出方法は変わります。ここでは、いずれも「誰を標本に含めるか」を決める方法として捉えると理解しやすくなります。

単純無作為抽出

単純無作為抽出は、母集団の各対象が同じように選ばれる機会を持つように、無作為に標本を選ぶ方法です。くじ引きや乱数を使って対象を選ぶイメージに近く、抽出する人の判断で特定の対象を優先しないことが重要です。

従業員1,000人から100人を選ぶなら、1,000人に番号を付け、乱数などを使って100人を選びます。方法が分かりやすい一方で、母集団全体の抽出対象を把握できる名簿などが必要です。また、無作為に選んでも、今回選ばれた100人が必ず母集団と同じ構成になるわけではありません。

層化抽出

層化抽出は、母集団を性質の似た複数の層に分け、それぞれの層から無作為に標本を選ぶ方法です。部署、地域、年代など、調査結果に関係しそうな区分をあらかじめ標本へ反映したい場合に使われます。

例えば、従業員を営業・開発・管理などの部署に分け、各部署から標本を選びます。各層から同じ人数を選ぶとは限らず、母集団に占める割合に合わせる方法などがあります。重要なのは、最初に母集団を層へ分け、その層ごとに抽出することです。

系統抽出

系統抽出は、抽出対象を並べた一覧から、最初の位置を無作為に決め、その後は一定の間隔で標本を選ぶ方法です。単純無作為抽出より作業しやすく、大きな名簿から一定数を選ぶ場面で利用しやすい方法です。

1,000人から100人を選ぶなら、抽出間隔はおおむね10人ごとです。最初の1人を1~10番の中から無作為に決め、例えば7番を選んだら17番、27番というように選びます。ただし、名簿の並びに抽出間隔と重なる周期的な規則があると、特定の特徴を持つ対象へ偏る可能性があるため注意が必要です。

3つの標本抽出法の違い

抽出法選び方向いている場面主な注意点
単純無作為抽出母集団から無作為に選ぶ抽出対象の一覧があり、基本的な無作為抽出を行いたい今回の標本構成が母集団と同じになるとは限らない
層化抽出母集団を層に分け、各層から無作為に選ぶ部署や年代など重要な区分を標本へ反映したい適切な層を事前に設定する必要がある
系統抽出無作為な開始位置から一定間隔で選ぶ並んだ一覧から効率よく標本を選びたい一覧の並びに周期性があると偏ることがある

3つの違いは、「無作為にそのまま選ぶ」「層に分けてから選ぶ」「一定間隔で選ぶ」と整理できます。どれが常に最も優れているというものではなく、母集団の構造や利用できる一覧、調査の目的に合わせて選びます。

標本抽出法を選ぶときの考え方

まず、母集団と抽出対象の一覧を明確にします。そのうえで、特定の層を確実に標本へ含めたいなら層化抽出、一覧から規則的に効率よく選びたいなら系統抽出、特別な区分を設けず基本的な無作為抽出を行うなら単純無作為抽出というように考えられます。

ただし、適切な抽出法を選んでも、標本を使う以上は偶然によるずれが生じます。また、抽出対象の一覧自体に偏りがあれば、方法だけを整えても母集団を適切に代表できないことがあります。標本の選び方と結果のずれの関係は、標本誤差とサンプリングバイアスの違いとは?具体例で解説で整理しています。

まとめ

標本抽出法は、母集団から標本をどのように選ぶかを決める方法です。単純無作為抽出は無作為に選び、層化抽出は母集団を層に分けてから各層で選び、系統抽出は無作為に決めた開始位置から一定間隔で選びます。

標本調査では、標本数だけでなく「誰を、どの方法で選んだか」が重要です。母集団の構造と調査目的に合う方法を選ぶことで、その後の推定や検定に使う標本の土台を整えられます。

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