【DS検定】DS6 偏微分

DS6:2変数以上の関数における偏微分の計算方法を理解しており、勾配を求めることができる

データサイエンティスト検定のスキルチェックリストDS6に関する解説を行います。

偏微分: 偏微分は、多変数関数において特定の1つの変数の微小な変化に対する関数の変化率を求める操作です。通常の微分が1つの変数の関数について微小な変化率を求めるのに対し、偏微分では他の変数を定数として扱い、その1つの変数にのみ注目して微分を行います。これにより、その変数が関数に与える影響を調べることができます。

では実際に次の式にて偏微分を求めてみましょう。

偏微分を行う際にはそれぞれを分けて考えて考えます。

1.x^2のxに関する偏微分

指数を引き下げて係数を掛けるルールを使用

2.xに関する微分は、を定数として扱います。

3.2y^2はxに依存しないので、微分結果は0になります。

4.1~3の結果を合わせると偏微分をした結果として偏導関数を得られます。∂を使った表現とfを使った表現がありいずれも同じ意味を示します。

ちなみにyについて同様に偏導関数を求めると下記のようになります。

二階偏導関数を求める

導関数に二階導関数があったように、偏導関数にもさらに微分した二階偏導関数があります。二階偏導関数を求める際には二回とも同じ変数で微分する場合と異なる変数で微分する場合があります。

勾配

勾配(勾配ベクトル):勾配は多変数関数の偏微分した結果を成分とするベクトルの事

勾配には下記の意味があります。

1,勾配∇ƒは、関数の各点での増加率を表すベクトルで、勾配の向きはその点において関数が最も急激に増加する方向を示しています。

下図の例では∇ƒ(1,2)の時の勾配の向き、つまり点(1,2)において最も急激な増加方向が(2,4)の方向であることを示します。

2,最急上昇法は、勾配の向きに進むことで関数値を最大化出来る事から、目的関数の最大値を求める際に使用されます。

3,最急上昇法において、現在の点から距離進んだ際の関数の増加量は、進んだ距離とその方向の勾配の大きさ ||||の積によって近似されます。勾配を正確に利用するため、距離は十分に小さい必要があります。

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