DS087:外れ値・異常値・欠損値とは何かを理解し、指示のもと適切に検出と除去・変換などの対応ができる
データ分析を行う際、外れ値や異常値、欠損値が含まれていると、結果の精度が低下する可能性があります。本記事では、それぞれの概念と検出・処置方法について解説し、実務で適切に対応するためのポイントを紹介します。
外れ値と異常値の違い
外れ値(Outlier)と異常値(Anomalous Value)は、どちらも分布から大きく外れた値を指します。しかし、両者には以下のような違いがあります。
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外れ値:統計的にデータの分布から大きく逸脱している値。必ずしも異常ではなく、単なるばらつきの一部である可能性もある。
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異常値:システムエラーやデータ入力ミスなどによって発生した、不自然な値。分析に影響を与えるため、修正や除去が必要。
英語ではどちらも「Outlier」と表記されることが多く、明確な区別がない場合もあります。
外れ値(異常値)の検出方法
外れ値の検出にはいくつかの手法があります。
1. 統計的手法
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標準偏差を利用:平均値から標準偏差の±3倍以上離れている値を外れ値と判断。
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四分位範囲(IQR)を利用:第1四分位(Q1)および第3四分位(Q3)を算出し、この範囲を超えるデータを外れ値とする。
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外れ値の範囲 = [Q1 – 1.5×IQR, Q3 + 1.5×IQR]
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2. 目視的手法
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箱ひげ図(Box Plot):外れ値が視覚的に把握しやすい。
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ヒストグラム・散布図:データ分布の偏りや異常値を確認。
3. モデルベース手法
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回帰分析:回帰モデルの予測値と実測値の差が大きいデータを外れ値とする。
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機械学習(Isolation Forest, LOFなど):異常値を特定するアルゴリズムを活用。
外れ値の処置方法
外れ値をどのように処理するかは、データの性質や分析目的によって異なります。
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確認と検証:外れ値がエラーなのか、異常な観測なのかを検証。
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削除:明らかに異常な値で、分析に悪影響を与える場合は削除。
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修正:誤入力の可能性がある場合は、適切な値に修正。
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ロバストな手法を適用:外れ値の影響を抑えるために、中央値や四分位範囲を活用。
欠損値とは?
欠損値(Missing Value)とは、データセット内で本来存在するはずの値が欠落している状態を指します。欠損値が多いと、データ分析やモデルの精度が低下するため、適切な対応が必要です。
欠損値の検出方法
欠損値を検出するには、以下の方法が有効です。
視覚化
欠損値マトリクス(heatmap)を用いて、どの変数で欠損が多いかを確認。
整合性チェック
データの総数を確認し、期待される数と比較。
統計量分析
平均値・中央値の確認:極端にずれた値がある場合、欠損の可能性を疑う。
欠損値の処置方法
欠損値の処理方法は、データの特性や利用目的によって異なります。
確認と検証
欠損が発生した原因を特定し、適切な対応を検討。
削除
欠損が多い場合は、該当する行や列を削除。
補完(Imputation)
単純補完:平均値・中央値・最頻値を使用。
回帰補完:他の変数を使い、回帰モデルで予測値を補完。
多重補完(MICE):複数の手法を組み合わせた補完手法。
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ロバストな手法を適用
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欠損値の影響を最小限に抑えるために、ロバストなモデルや手法を活用。
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まとめ
外れ値・異常値・欠損値はデータ分析の精度に大きく影響を与える要素です。それぞれの特性を理解し、適切な検出・処理を行うことで、信頼性の高い分析結果を得ることができます。本記事で紹介した方法を参考に、データの品質管理を徹底しましょう。
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